作り手になってもファンとしてプレイヤー視点を持ち続ける。強みを活かしプロジェクトをドライブさせる海外プランナー

gumiでは国内のみならず海外向けゲーム配信にも力を入れており、国内でヒットしたタイトルをローカライズ・カルチャライズし世界に配信しています。その海外版タイトルの一部の運営を担うチームがGlobal Business(以下GB)です。GBは大きくローカライズチームとプランナーチームに分かれますが、今回は『FINAL FANTASY BRAVE EXVIUS』[1](以下『FFBE』)グローバル版のプランナーを務める中山に、海外プランナーの業務や求められるスキル・資質、やりがいなどについて聞きました。

[1] 株式会社スクウェア・エニックス配信。
©2015-2021 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved. Developed by gumi Inc.

◆プロフィール

T. 中山

Global Business所属。大学卒業後、ゲーム会社に就職し海外ゲーム事業に携わる。2016年にgumiへ入社し『FFBEグローバル版』のプランナーを担当。ユニットチームのリードとして、gumiシンガポール拠点のメンバーを含むチームを統括しユニット関連業務全般の指揮を執る。

「海外ゲーム事業に携わりたい」、その想いでgumiへ

大枝
まず、中山さんのこれまでのキャリアを教えてください!
中山
昔からゲームが好きだったこともあり新卒でゲーム会社に入社し、最初に担当したのが海外の有名IP[2]を活用したタイトルでした。その後国内タイトルの担当になったのですが、やはり海外のゲーム事業に携わりたいと思い、それが叶うgumiへ転職しました。海外ゲーム事業に携わっていた期間は通算7年程になりますね。

[2] IP…Intellectual Propertyの略。知的財産権。

大枝
ゲームの中でも海外事業一筋なのですね。
中山
はい。中学時代を海外で過ごしたこともあって、日本の面白いものを海外に、海外の面白いものを日本に持ってくることに興味がありました。
大枝
まさに前職では海外のIPを日本に、gumiでは日本のIPを海外に広めているわけですもんね。今、GBではどんな役割を担っているのでしょうか?
中山
『FFBEグローバル版』のプランナーとして、ユニットチームのリードをしています。GBとgumi Asia[3]のメンバー計7名を統括しています。

[3] gumi Asia…gumiのシンガポール拠点

大枝
GBとgumi Asiaはどんな役割分担なのですか?
中山
大枠の施策やスケジュールをGBからgumi Asiaのメンバーに伝え、gumi Asiaで具体的な施策の企画や開発、運営を行います。GBはgumi Asiaが制作したものをレビューし、その意図や内容をパブリッシャーのスクウェア・エニックス社へ伝えます。
大枝
gumi Asiaとパブリッシャーとのブリッジ役ですね! ユニットチームとしてはどんな業務をやっているのでしょう?
中山
ユニットの強さの調整などですね。『FFBEグローバル版』は国内版と機能が違う部分があるので、海外版に合わせた調整を行う必要があるんです。
大枝
国内版のユニットをそのまま使うわけではないのですね!
中山
はい、例えば国内版と異なるレアリティ設定にすることがあります。長年運用していることもあって独自機能も多いため、それぞれのユニットの役割や性能を細かく精査して調整しています。
大枝
言語だけではなく、機能面も国内版と違いがあるのですね。GBとユニットチームの業務が良く分かりました!

海外ゲーム事業に拘りがあったとのことですが、今のGBでの業務は期待通りだったのでしょうか?

中山
はい。大きな裁量を持たせてもらっていますし、自分のスキルを活かしてプロジェクトをドライブさせられている実感があって、やりがいにも繋がっています。

英語力だけではない、ブリッジ役としてのコミュニケーションスキル

大枝
ご自身のスキルを活かしているとのことですが、それはどんなスキルですか?
中山
まずは、語学力ですね。gumi Asiaとのやりとりがメインになるので、日本語に加えて英語がビジネスレベルで使えることは必須です。ただし、単に英語が使える、分かるだけでなく、テキストで分かりやすく伝えられなければなりません。
大枝
コミュニケーションはテキストがメインなのでしょうか?
中山
はい、記録が残るテキストを推奨しています。日々多くのやりとりをしているので、結論を明確に、情報を過不足なく伝えることが重要です。
大枝
たしかに、ブリッジ役として不可欠なスキルですよね。
中山
パブリッシャーに説明する際にはgumi Asiaの企画・開発意図を正確に理解して伝える必要がありますし、パブリッシャーからのフィードバックをgumi Asiaに伝える時も同様です。
大枝
そのために、具体的にはどんなことを意識していますか?
中山
当たり前ですが、コピーペーストではなく意図を汲んで翻訳すること、あとは「これはきっと分かるだろう」という思い込みで省略せず、丁寧に伝えることですね。コミュニケーションのリレーの中で、少しでもその回数を減らせるようなブリッジングを目指しています。
大枝
伝える相手への配慮ですね。語学力と同等に、コミュニケーションスキルが求められることが分かりました!

自分自身がヘビーユーザーとなり、プレイヤー視点を持ち続ける

大枝
スキル面以外では、海外プランナーとして業務の中でどのようなことを意識していますか?
中山
常に意識しているのは、グローバル版独自の価値を出すことですね。
大枝
独自の価値とはどのようなものでしょうか?
中山
グローバル版のコンテンツは基本的に国内版をベースにしているのですが、先ほども言ったように国内版とは違った機能があったり、イースターや春節など海外版にしかないイベントを実施したりしています。そういう部分は、国内版にはない、グローバル版ならではの価値を提供したいと思っています。
大枝
同じタイトルと言えど、独自性を意識しているのですね!
中山
はい。またその前段階の話として、基本的なクオリティーもあげて、国内版を超えるものを作りたいですね。
大枝
そのためにどう取り組んでいるのですか?
中山
一つは、先にリリースされる国内版コンテンツへのユーザーさんの声をできる限り拾い上げて、グローバル版では改善してリリースすることです。例えばユニットの強さの調整などですね。
大枝
国内版と海外版で機能が違うのは、そういう事情なのですね。
中山
そうですね。国内版へのフィードバックを反映して制作しているので、機能面も差異があるんです。

あとは、ユーザーさんの声を聞きながらも、まずは自分が担当ゲームのヘビーユーザーになることです。ユーザーさんに楽しんでプレイしていただけることが最重要なので、一プレイヤーの視点から良かった点や物足りなかった点を考えるようにしています。

大枝
作る側になっても、プレイヤー視点を持ち続けているのですね。
中山
はい、毎日楽しんでプレイしていますよ。業務の一環という感覚はないですね。プレイしている中で感じることがあったら、自分が担当しているユニット以外の部分についても意見を出しますし、それが実際に実装されることもあります。
大枝
ゲームへの理解の深さを活かしてご自身のチーム以外にも貢献しているのはすごいです!
中山
『FFBE』は5年程運用しているタイトルでやり込み要素も多くなっているので、今後GBに入ってくださる方々にとっても、まずはゲームを好きになって理解を深めてもらうことが重要だと思います。
大枝
意見出しができる程度まで理解を深めるのは、簡単ではないですよね。
中山
根気がいりますね。またそういった精神面だけでなく、先ほど言ったとおり英語力も必須なので条件は厳しいと思いますが、そこをクリアできる人にとってはその強みを存分に活かしてゲーム作りができる環境です。

そして、自分たちが制作に携わったゲームを世界中の人々がプレイしてくれるという、代えがたい喜びも得られます。

大枝
スケールの大きさは海外ゲーム事業の魅力の一つですね!
中山
そうですね。そんなプロジェクトに大きな裁量を持って関われており、やりがいを感じます。

せっかくこんなにスケールの大きな仕事をやっているんですから、チームメンバーにも自分と同じように自由にのびのびと取り組んでもらい、良い経験をして欲しいですし、リードとしてそういう環境を作っていきたいですね。


海外ゲーム事業への拘りがあってgumiに入社した中山は、自身の語学・コミュニケーションスキルと『FFBE』への深い理解を活かして活躍しています。中山が語ったようなスキルやマインドを持っていれば、それを存分に活かし大きな裁量とやりがいを持ってプロジェクトをドライブさせられる環境が、Global Businessにはあります。

興味を持っていただいた方の、ご応募をお待ちしています!