gumiで主力タイトルの運用や新規タイトルの開発を行うStudio FgGで、3DCG制作を担うチームがG-ROW GRAPHICです。G-ROW GRAPHICの中では、キャラモデラー、モーションデザイナー、エフェクトデザイナー、背景モデラーと複数の役割に分かれています。
今回は、G-ROW GRAPHICで『WAR OF THE VISIONS ファイナルファンタジー ブレイブエクスヴィアス 幻影戦争』(株式会社スクウェア・エニックス配信、以下『FFBE幻影戦争』)のモーションデザインを担当する池田が、どのようなマインドで業務に向き合い、キャリアの幅を広げてきたのかを聞きました。
◆プロフィール
池田悠平(いけだ・ゆうへい)
大学(芸術学部 デザイン学科)を卒業後、福岡のゲーム会社に就職。コンシューマーゲームの3DCG制作に携わる。2017年より派遣社員としてgumi東京本社で働き始め、2019年より正社員となる。現在は『FFBE幻影戦争』の3DCGモーションデザイナーとして、デモシーンのディレクションおよび3DCGアニメーションの制作を担当。
聞き手:「ばんぐみ」編集部 大枝
派遣社員時代から発揮してきた課題解決の姿勢と行動力
最初に、池田さんのこれまでのキャリアについてお伺いしたいです!
はい。昔からゲームが好きで、大学卒業後は地元の福岡のゲーム会社でコンシューマーゲームの3DCG制作をしていました。あるとき友人の誘いで東京の派遣会社を紹介され、東京に憧れがあったので住む家も決まっていないまま上京して派遣会社に就職し、そこでの最初の派遣先がgumiでした。gumiとは偶然の出会いだったんですよね(笑)。
すごい行動力ですね(笑)。派遣社員時代は、どんな業務をしていたのですか?
『FFBE幻影戦争』のデモシーン(※)のディレクションと3DCGモーション制作を担当していました。前職でもやっていた業務ですね。
※ ゲームのストーリー部分
最初は前職の経験を活かした業務を担当していたのですね。
そうですね。その他には、ちょっとした業務の空き時間に、アニメーションを実装する際に使用する自動化ツールを作ったりしていました。
派遣社員時代から業務効率化にも取り組んでいたのはすごいですね! 皆が必要と思っていながらも後回しになってしまう部分ですよね。
僕はもともと大学でWebの勉強をしていたこともあって、そういうツールを作るのが好きだったんです。好きなことでチームに貢献できるなら、と思い作っていました。
後に上司から正社員に推薦していただけた背景には、そういった課題解決の姿勢を評価いただけたこともあったのだと思います。
後に上司から正社員に推薦していただけた背景には、そういった課題解決の姿勢を評価いただけたこともあったのだと思います。
そういう経緯で正社員になったのですね。
はい。正当に評価してくれる会社なんだなと思い、引き受けることにしました。
正社員になってから、業務に変化はありましたか?
これまでやっていたデモのディレクション業務に加えて、アニメーション制作も担当することになりました。キャラの必殺技のモーションを演出から考えて制作する業務です。
もともと希望していたのですか?
はい、以前からやってみたいと思っており、上司にもそれとなく伝えていました。でも、アニメーションは趣味で触ったことがあるくらいだったので、最初はかなり苦労しましたね。
業務経験ゼロからのスタートだったのですね。どれくらい勉強したのですか?
最初の3ヵ月は、平日寝ている時間以外は3DCGのことを考えていましたね(笑)。
毎日翌日やる作業を確認して、その作業では何のツールや機能を使う必要があるのか、通勤中の電車の中や帰宅後に調べるんです。まずは、できる限り自分で調べて理解するようにしていました。業務中は、詰め込んだ知識をもとに制作を進めたりフィードバックをもらうことに集中しました。
毎日翌日やる作業を確認して、その作業では何のツールや機能を使う必要があるのか、通勤中の電車の中や帰宅後に調べるんです。まずは、できる限り自分で調べて理解するようにしていました。業務中は、詰め込んだ知識をもとに制作を進めたりフィードバックをもらうことに集中しました。
かなりの量の知識を積極的にインプットしていたんですね。
苦労の先に、自分をレベルアップさせる楽しさがある
地道な努力ができる背景には、どんなモチベーションがあるのでしょう?
ゲームでも、一番楽しいのはキャラを育成してレベルアップできた瞬間じゃないですか。現実でも、自分が色々と経験させてもらって、できることが増えたと思える瞬間が一番楽しいと思うんです。
自分を鍛えてレベルアップして、限界突破させていく感覚ですね!
そうですね(笑)。なので、新しいことを任せてもらいレベルアップの機会をくれる今の環境は、自分の性分に合っているんですよ。
なるほど。実際にアニメーション制作を担当するようになってから、成長の実感はありますか?
勉強を始めてから1年半ほど経って、最近はキャラを自分の思った通りに動かせるようになってきました。一方で、演出はまだまだですね。キャラのかっこいい、または可愛い見せ方や、必要な動きの要素の繋ぎ合わせ方に悩んで、煮詰まってしまうことがあります。
そんなときはどう対処するのですか?
隣の席にいるディレクション担当の先輩が、いつでも相談に乗ってくれます。自分は作業が詰まると手が止まって分かりやすく悩むので、そんな状況を見て声をかけてくれます(笑)。
分からないオーラを察してくれるのですね(笑)。
はい。まだ一人前とは言えませんし、悩むことも多いですが、業務の幅を広げたメリットは大きいです。アニメーションにも携わるようになったことで、イラストやサウンドなど様々な素材やデータに触れる機会ができて、よりゲーム制作の全体像が見えるようになりました。視野が広がり、次に控えている作業のことまで考えられるようになったことは良かったですね。
自分だけでなく、メンバーも楽しく働ける環境をつくりたい
池田さんはアニメーションの制作をやりながら、デモのディレクションも引き続き担当しているのですよね。
はい。だいたい月に100本くらいのデモを確認しています。
100本……! どういう点を確認するのですか?
大前提としてシナリオに沿った演出になっているか、あとは映像が見やすいか、分かりにくい部分はないかという点ですね。端末のサイズによってキャラが小さすぎたり、逆に見切れていないかなども確認します。
なるほど。アニメーション制作の業務とは逆で、自分がアドバイスをする立場になるわけですよね?
そうですね。指示を出す立場として、作業者の手を止めないことは心がけています。デモの制作は様々な素材を使うので、その素材を待つ時間ができてしまうことがあるんです。そのときに「この資料を作っておいて」などとすぐに他の作業の指示が出せるようにしています。嬉しいことに、今のタイトルは常時忙しいので手が空くことはほとんどないのですが(笑)。
制作物のクオリティーだけでなく、メンバーのことも気遣っているのですね。
メンバーが楽しみながら仕事ができる環境を作りたいんです。メンバーの目標ややりたいことをランチなどのちょっとした時間に聞いて、人手が足りていないポジションとのマッチングができないか考えたりもしますね。
メンバーのキャリアのことまで……!
特別なことをしているつもりはないのですが、自分が上司にそうしてもらっていたことで今楽しく働けているので、今度は自分がメンバーに返す番だと思っています。
自分をレベルアップさせるだけでなく、メンバーへの還元も意識しているのですね。新しい業務やメンバーの指導にも取り組んでいる池田さんが、今後gumiで挑戦してみたいことは何でしょう?
これまでは開発中のプロジェクトに途中から参加することがほとんどだったので、プロジェクトの立ち上げから参加してみたいですね。ゲームの土台作りの醍醐味を経験してみたいんです。gumiでは今もたくさんのプロジェクトが動いているので、チャンスはあると思っています!
池田は、ゲームのキャラクターのように自分自身をレベルアップさせることを楽しみながら、未経験の業務にも果敢に挑みキャリアの幅を広げてきました。自己成長のために前向きに努力している人がチャンスを掴める環境が、gumiのG-ROW GRAPHICにはあります。
興味を持っていただけた方は、是非ご応募ください!
※新型コロナウイルス感染症対策を十分に講じた上で、写真撮影時のみ、一時的にマスクを外しています。